施設・運転研究所へ

「宇奈月(うなづき)」駅と車両基地


 宇奈月は黒部峡谷鉄道の始発駅である。
 富山地方鉄道の宇奈月温泉駅と隣接しているが、駅舎は少々離れており、両社の乗り継ぎには少々時間が必要となる。 実情として地鉄からの乗り継ぎ利用客は僅かで、大半は観光バスや乗用車での利用客である。 それに対応して駅前には広大な有料駐車場を有している。
 駅舎は多数の観光客需要に対応し、広いコンコースを備え、レストラン、立ち食いそば、土産物の売店を営業している。
ホームは島式1面2線で、売店・自販機などはないが、ワゴンによる飲物等の販売が行われている。 文献3によると、鉄道事業の収支は赤字であり、関西電力からの委託業務のほか、 これら駐車場・土産物店等の事業により会社として収支を保っている状況とのことである。

 旅客ホームと並行して貨物ホームがあり、荷役用に吊上荷重20tのガントリークレーンを有している。 この20tという荷重は、黒鉄最大の貨車である大物車シキ2の積載荷重20tと対応している。 また、構内柳橋よりには、砕石等を無蓋車にバラ積みするためのホッパーがある。

 構内奥は車両基地となっており、留置線群のほか検修庫を備えている。 夜間にはほぼ全ての車両が宇奈月に戻ってくる運用であり、多数の車両を留置しなければならない。 しかも全列車が機関車牽引であるため、留置線群には多数の分岐器が設置されている。 特に注目は2番ホーム奥に位置する複分岐器であり、 限られた構内敷地を有効に利用する工夫がみてとれる。


宇奈月駅舎は富山地方鉄道宇奈月温泉駅舎からは、少々離れた場所にある。
多数の観光需要に対応して、レストラン、売店などを営業する他、駅舎前には広大な有料駐車場を有している。


貨物ホームには荷役用にガントリークレーンを備えている。
また、構内柳橋よりには、砕石等を貨車に直接積み込むためのホッパーがある。


2番ホームの奥にある複分岐器、限られた構内を有効に使用するため、このような特殊分岐器も設置されている。
さらに奥には、留置線群、検修庫が並ぶ。


富山地方鉄道の宇奈月温泉駅と隣接しているが、駅舎は少々離れており、乗り継ぎには少々時間が必要となる。 宇奈月温泉駅に停車中の電車は、元京阪の車体に、元営団、JRの足回りを組み合わせて誕生した10030形。


ホーム上ではワゴンにより飲食物の販売が行われている。
出発時には係員皆が手を振って見送ってくれる。


inserted by FC2 system