車両研究所−目次へ

大物車 シ形
 ダム、発電所等の建設、保守を主目的として設立された黒鉄には、 大型部品、工事車両、重機等の輸送を目的とした大物車が在籍している。 その姿は他車と違い、ナローゲージらしくない姿をしているが、これこそが黒鉄の真の姿を現す車両ではないだろうか。



シ106 2007年7月撮影


 シ形は1958年(昭和33年)ナニワ工機製の大物車である。
アーチバータイプの2軸ボギー台車を2組履き、床面を落とし込んだ低床式の車体をもつ。 自重3.3t、積載量5.0t、積載量はさほではないが、低床車体を活かし背高貨物の輸送に使用される。
 文献2には空気ブレーキを装備していない。との記述があるが、文献3にはブレーキ装置として「空気・手用」との記述がある。 上の写真には車体の両端上部に空気ブレーキ関連と思われる装置が見られる。これは文献2の写真には見られない物であり、 1990年代後半あたりに、空気ブレーキ取付改造を行ったものと推定される。
 また既に廃車となったシ105は、晩年は低床部を埋めフラットな床面としており、 自動車や重機の輸送に使用されていた。






諸元
車種 シ形
6361
1606
1269(シ106)
自重 3.30t
積載量 5.0t



各車詳細
シ104
写真なし 新製1958年 ナニワ工機
廃車年 不明
シ105
新製1958年 ナニワ工機
廃車年 不明
シ106
新製1958年 ナニワ工機



inserted by FC2 system