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EHR形 電気機関車
EHR101(手前)・102(次位) 2007年7月撮影 黒薙にて



EHR形電気機関車は、EH形からの改造により、1993年(平成5年)に登場した。
その形式と姿から、国鉄・JR貨物のような1両2車体8軸駆動であるようにイメージされるが、 実際には片運転台4軸駆動車の背合重連機であり、それぞれが単独で走行することも可能である。



EH形 EH101・102 (EHR形への改造により消滅)
EH形は、1974年(昭和49年)黒鉄最強の出力を誇った凸型機ED15・16の主電動機を利用して登場した箱型機である。
前述のとおり、片運転台4軸駆動車となっており、長編成列車の重連牽引を見据えた仕様である。 車体構造等は既に登場していたED(18〜)形に準じており、これを片運転台としたと考えればよい。 欅平向が101、宇奈月向が102であるが、車内の機器配置は102が他の箱型機と同様の構成で、 101はこれを逆向きにした構成になっている。 外観的には、前面がED(18〜)形と違い、重連用のジャンパ栓や空気管が無いため、スッキリとした姿となっている。
装備・能力の面では、主電動機出力42kw×4、ギア比78:14=5.57、自重15.5tで、 主電動機出力以外はED(18〜)形と同一であった。
昭和50年度 鉄道友の会ローレル賞を受賞、製造メーカーは日立製作所である。



EHR形 EH101・102
EHR形はEH形の改良タイプであり、1993年に改造により登場した。
改造内容は、ED(18〜)形・EDM形のEDR化改造と同様の高速化を目指した内容であり、 装備を見ると、主電動機は種車のままで出力42kw×4、ギア比は74:18=4.11と高速化、自重は17.9tへ増加しており、 EDR形とおおむね同仕様となっている。
2両の背合重連で運用されている事は既に述べたが、EDR形との重連も可能である。



先頭EHR101 次位EDR24 2008年11月撮影
EDR形との重連で運転することも可能である。



趣味的にみたポイント
■前面窓の一枚ガラス化
EDM・EDR形と同様であるが、登場時に左右2枚であった前面窓が1枚窓に変更されている。



写真撮影 JS3VXW様
左手前EH102 右奥EH101 1988年11月15日 撮影
EHR形への改造前、EH形時代の姿である。左右2分割の前面窓など、オリジナルの形態である。



諸元
車種 EH形 EHR型
6900
1662
2730
自重 15.5t 17.9t
駆動方式 釣り掛け式一段減速
78:14=5.57
釣り掛け式一段減速
78:18=4.11
主電動機 HS-102Hrb 42kw 4基
定格牽引力 不明 不明
定格速度 不明 不明
牽引定数 33t



各車詳細
EHR101
新製1958年 4月 ED15
改造1974年 6月 EH101
改造1993年 4月 EHR101
EHR102
新製1958年 4月 ED16
改造1974年 6月 EH102
改造1993年 4月 EHR102



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